写真1●アプリケーション・ランチャーの画面。コンテンツの内容やアプリケーションの内容が表示された状態で3次元にぐるぐる回るという。デモ機では,ランチャーからアプリケーションを起動しても画像が表示されるだけだった
写真1●アプリケーション・ランチャーの画面。コンテンツの内容やアプリケーションの内容が表示された状態で3次元にぐるぐる回るという。デモ機では,ランチャーからアプリケーションを起動しても画像が表示されるだけだった
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写真2●HD映像を端末から再生しているところ。中央下のデバイスが今回の試作機
写真2●HD映像を端末から再生しているところ。中央下のデバイスが今回の試作機
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 米エヌビディアはMobile World Congress 2008において同社のモバイル用新型アプリケーション・プロセッサ「APX 2500」を搭載した試作機を実演展示している。

 アプリケーション・プロセッサとは,モバイル端末用のアプリケーションを実行するチップのこと。携帯電話は,アプリケーション・プロセッサと通信処理を担うモデムの組み合わせで動作する。今回のチップは,ARM11のマルチプロセッサ・コアに加え,2D/3Dのグラフィックス・アクセラレーション,音声再生,720ピクセルのHD(高解像度)品質映像の再生/圧縮などの機能を持つ。

 また,省電力性能も優れているという。例えば,「一般的なバッテリの構成で,オーディオ再生で100~200時間,ビデオ再生で10時間使える」(同社ハンドヘルド・ビジネス・ユニットのマイケル・レイフォード ジェネラル・マネージャ)。

 デモでは,3次元でコンテンツのタイトル画面やアプリケーションのアイコンが表示されるランチャーのほか(写真1),720ピクセルの映像を,HD対応の大画面テレビで表示していた(写真2)。「デモ機はごく初期のバージョンなので実装できていないが,映像をテレビに送りながら,端末でメールをチェックしたり,電話をしたりすることも可能だ」(レイフォード氏)という。

 搭載製品はまず2008年後半に,パーソナル・ナビゲーション・デバイス(いわゆるカーナビ)として登場する。2008年後半から来年前半にメディア・プレーヤ,2009年後半に携帯電話が投入される見込みだという。