トレンドマイクロは2008年2月14日、2007年12月期の決算を発表した。米国向けなどが好調で、売上高が前年比16.6%増の998億500万円、営業利益が同14.0%増の334億7600万円に達した。経常利益は19.4%増の380億9600万円、純利益は21.9%増の235億6100万円だった。

 営業利益率は前年度と同じ34%を維持。「07年はウイルスの発生件数が爆発的に増え、パターン・ファイルの作成などに手間がかかったが、昨年度と同じ利益率を保てた」とエバ・チェン社長は誇った。

 地域別では、米国向けが最も増え、30%増の250億3300万円。日本は10%増の365億3100万円にとどまった。欧州向けは15%増の243億5000万だった。

 ユーザーの種別では、大企業向けと個人向けが伸びた。大企業向けは29%増の318億1600万円で、個人向けは26%増の258億7800万円だった。主力の中小企業向けは伸び悩み、4%増の421億1000万円にとどまった。

 米国などでは米マイクロソフトがアンチウイルス・ビジネスに参入し、シェアを奪われているのではという見方にチェン社長は反論した。「調査会社によれば、マイクロソフトのシェアは2%台にとどまっている。当社は昨年にシェアを伸ばし、16.3%になった」。なお、最大シェアを持っているのは米シマンテックで、50%を超えている。