日本では未成年者へのコンテンツ制限が話題となっているが、「Mobile World Congress 2008」でもコンテンツの制限は関心の1つだ。

 今回の会期中に、ボーダフォンやハチソン3Gなどの欧州の移動体通信事業者10社と業界団体GSMアソシエーションが、性的描写から子どもを守ることを目的とする団体「Mobile Alliance Against Child Sexual Abuse Content」を結成した。このニュースは、現地会場で配布する日刊新聞でもトップ扱いになるなど、現地でも関心は高いようだ。

 通信事業者の公式サイトのコンテンツ以外を全面的に禁じた日本と異なり、今回のアライアンスの対象はあくまで子どもに関する性的描写の不正利用(Child Sexual Abuse)に限定したもの。今後、インターネット上のモバイル向けの不正コンテンツを技術的あるいは組織的に発見し、排除する仕組みを作る。取り組みは事業者が主体であり、子どもの保護のために事業者側から関係団体に働きかけるというアプローチを採る。なお、合意を基にすると認識される「ポルノ」という表現は使わないとしている。