スカパーJSATは2008年2月13日に開催した取締役会で,三菱グループの衛星通信事業者である宇宙通信(SCC)を子会社にすることを決議した。スカパーJSATグループの成長戦略の中心である多チャンネル放送事業(東経124・128度CS放送「スカイパーフェクTV!」と東経110度CS放送「e2 by スカパー!」)の拡大には,同事業の基盤となる衛星通信事業の強化が不可欠であり,自社傘下の衛星通信事業者であるJSATとSCCの経営統合は,自社グループにとって意義が高いと多くの役員が判断した(発表資料)。

 スカパーJSATはSCCとの経営統合によって,(1)衛星通信事業基盤のさらなる強化,(2)水平統合による効率化とサービスの向上,(3)キャッシュフローの創出力や,SCCと共同で運用しているe2 by スカパー!用衛星の運営態勢の強化による自社グループの成長実現――などの相乗効果を見込んでいる。

 スカパーJSATは2008年3月31日に,SCC株の97%に相当する38万8000株を取得する予定だ。その後,2009年3月31日までに残りの1万2000株を取得し,SCCを完全子会社にする。