写真●仮想化ソフトウエア「VirtualBox」
写真●仮想化ソフトウエア「VirtualBox」
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 米Sun Microsystemsは米国時間2008年2月12日,オープンソースの仮想化ソフトウエアを手がけるドイツinnotekを買収することで両社が合意に達したと発表した。取引は株式購入方式で行い,Sunの2008会計年度第3四半期(2008年1~3月期)に完了する見込み。買収金額などの詳細については明らかにしていない。

 innotekの主要製品である「VirtualBox」(写真)は,Windows,Linux,Mac OS,Solarisなどの各種OSをデスクトップ・パソコンやノート・パソコン上で簡単に切り替えながら稼働できるようにする。開発者は複数の異なるプラットフォーム向けのアプリケーションを効率的に構築,テスト,稼働させることが可能。2007年1月以来,400万回以上ダウンロードされたという。

 SunはVirtualBoxにより,オープンソース仮想化プラットフォーム・ソフトウエア「Sun xVM」をデスクトップ向けにも展開し,仮想化市場における立場を強化したい考え。現在,Sun xVMブランドの製品には,データセンター環境向けの集中管理コンソール「Sun xVM Ops Center」とXen hypervisorベースの仮想化サーバー「Sun xVM Server」などがある(関連記事:Sun,オープンソース仮想化ソフト「xVM」を無償提供,AMD/Intelプロセサにも対応)。

 ちなみにSunは今年1月に,オープンソース・データベースのスウェーデンMySQLを10億ドルで買収する計画を発表している(関連記事:SunがMySQLを10億ドルで買収,「イルカの飛翔を手助け」)。

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■変更履歴
公開当初は「Xen hyperviser」と表記していましたが、正しくは「Xen hypervisor」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2008/08/08 23:45]