写真1●手のひらサイズに複数の機器を操作する機能を備えたリモコン
写真1●手のひらサイズに複数の機器を操作する機能を備えたリモコン
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写真2●底面に搭載したデジタルカメラでQRコードを読み取れる
写真2●底面に搭載したデジタルカメラでQRコードを読み取れる
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写真3●展示エリアで説明を聞く三浦惺・NTT社長
写真3●展示エリアで説明を聞く三浦惺・NTT社長
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 NTT武蔵野研究開発センタで2月7~8日に開催されている「NTT R&Dフォーラム2008」では,小型のリモコンを使って家庭内のメディアを連携させたり,室温などの生活環境をコントロールしたりするシステム「リモコンセントリクス」を展示している。

 コンセプトは,手のひらに収まるサイズの液晶ディスプレイ付きリモコンだけで,さまざまな操作を可能にすること(写真1)。NGN(次世代ネットワーク)経由で提供されるIPTVサービスを利用できるほか,家庭内の照明機器や空調,AV機器などの操作も可能である。

 基本機能は,テレビ画面で楽しめるサービスの操作。方向キーでビデオオンデマンド(VOD)メニューを選択したり,底面に搭載されたカメラでQRコードを読み取りWebページや映像コンテンツを表示したりできる(写真2)。

 QRコード読み取り機能は多くの携帯電話機が備えているが,読み取りに手間がかかるし,携帯電話の小さな画面でしかWebページなどを見られない。今回のリモコンならば,QRコードにかざすだけで大画面のテレビにコンテンツを表示させることができるため,より利用シーンが広がるとしている。

 リモコン本体には,Bluetoothによる通信機能を搭載し,家庭内のサーバーにユーザーの操作履歴や室温,照度などの状況を記録しておく。記録した情報を分析して,ユーザーの好みの時間帯に明かりを自動的に付ける,おすすめの番組を提案する,といったコンシェルジュ機能を提供するという。展示エリアに立ち寄った三浦惺・NTT社長も興味深そうにリモコンを手に取り,説明を受けていた(写真3)。

 このシステムは,NGNで提供予定のIPTVサービスなどと連携することを想定し製品化の検討を進めている。価格は1万円程度とすることを予定しているという。