大塚商会は2008年2月5日、2007年度(12月期)決算を発表した。連結売上高は前年同期比8.3%増の4694億8100万円、営業利益は同14.9%増の300億5100万円、経常利益は同15.2%増の305億2000万円。5期連続の増収増益で、すべて過去最高を達成。営業利益と経常利益はともに初めて300億円を超えた。

 好調な業績について大塚裕司社長は、「原油や原材料価格高騰など不透明な状況ではあるが、大企業のIT投資の高い伸び、中堅・中小企業の堅調なIT投資などが利益を押し上げた」と説明した。「特にコピー機やネットワーク、ITシステムなどを含めた複合システムの提案が寄与し、顧客単価が平均で6.1%程度アップした」(大塚社長)という。

 連結売上高の内訳は、システム・インテグレーション(SI)事業が2797億5300万円(前年同期比6.2%増)で、サービス&サポート事業が1873億5800万円(同11.1%増)、その他の事業が23億7000万円(同59.0%増)だった。サービス&サポート事業の売り上げが伸びており、SI後の保守・運用にまつわるストック・ビジネスの存在感が増している。大塚社長は、「将来的には全体の45%程度を、サービス&サポートなどのストック・ビジネスで売り上げたい」と話す。

 2008年度の連結業績予想は、売上高が前年同期比4.2%増の4890億円、営業利益は同2.8%増の309億円、経常利益は同2.2%増の312億円。07年度の伸び率と比べて厳しい見通しなのは、「07年末から08年1月にかけて、顧客企業のマインドが下がり、慎重な動きになってきた。決裁権のレベルが高まるなど商談も長期化しそう」(大塚社長)だからだ。それでも、「内部統制やセキュリティなど不可欠なIT投資のニーズがある」(同)として、成長軌道を維持していく。