「1週間かかっていた障害原因の分析を、3分で終わらせることができる」。日本オラクルの三澤智光 常務執行役員は2月5日、運用管理ツール新版「Oracle Enterprise Manager 10g Release 4(EM 10g Release4)」の発表の席でこうアピールした。

 3分という短時間で原因が分析できるのは、「トップダウン・アプローチ」と呼ぶ独自開発した機能を備えているためだ。トップダウン・アプローチによって、「アプリケーションやミドルウエア、ハードウエアのどこに不具合があるのかを迅速に探し出し、エラー候補を運用担当者に提示することができるようになった」(三澤常務執行役員)と言う。

 ただしEM 10g Release4で障害の原因を分析できるのは、オラクル製のERP(統合基幹業務ソフト)パッケージやミドルウエアで構築したシステムに限られる。他社製のソフトやハードウエアを一括して管理したい場合は、連携用ソフトを利用する必要がある。

 価格は1プロセサ当たり37万5000円からで、管理対象のサーバーに搭載するプロセサ数によって変動する。本日から出荷を開始する。2008年5月末までに、旧版と合わせて30億円の売り上げを見込む。