米Microsoftは米国時間2008年2月4日,「Windows Vista」用サービス・パック「Service Pack(SP)1」と次期サーバーOS「Windows Server 2008」の開発作業を終え,製造段階(RTM:Release To Manufacturing)に移行させた。

 今回RTMに移行させたWindows Vista SP1の対応言語は,英語/フランス語/スペイン語/ドイツ語/日本語の5種類。まずMicrosoft Volume Licensing契約者に対する提供を3月に始める。Windows Server 2008は,Microsoft Software Assurance/Enterprise Agreement契約者向けダウンロード提供を2月末ごろ,一般販売を3月1日に開始する。

 Windows Update(WU)およびダウンロード・センター経由のWindows Vista SP1(RTM移行済み5言語)提供は,3月中旬より行う。ただし,ユーザーがWUでSP1適用を指示しても,WUは対象システムにSP1と互換性のないドライバが存在するかどうか確認し,問題発生の恐れがあると判断した場合は適用処理を実行しない。SP1の自動ダウンロード/適用サービスは4月中旬に開始する。RTM移行済み5言語以外のRTM化は4月の予定。

 MicrosoftのWindows製品管理担当副社長であるMike Nash氏によると,SP1を適用したWindows Vistaは信頼性とセキュリティが向上し,処理が高速化するという。例えば「パソコン内やネットワーク上で行うファイルのコピーや移動処理が最大50%速くなる」(同氏)。なお,現在Windows Vistaでは売り上げトップ100のアプリケーションのうち98種類が動き,7万8000種類のハードウエア利用可能になったという。

 MicrosoftはWindows Server 2008の導入を推進するため,支援ツール「Microsoft Assessment and Planning(MAP)」「Microsoft Deployment」や導入ガイド「Infrastructure Planning and Design」「Windows Server 2008 Security Guide」などを用意した。2月末時点でWindows Server 2008互換認定アプリケーションの数は80種類以上となり,300種類以上が対応すると見込む。互換ソフトウエア/ハードウエアの一覧はWebサイトに掲載してある。

[発表資料(Windows Vista SP1とWindows Server 2008のRTM移行)]
[発表資料(Windows Server 2008のRTM移行)]
[Nash氏のブログ投稿記事]