アップルは2008年2月1日、国内での発売を間近に控える薄型軽量ノート「MacBook Air」を、銀座および渋谷のアップルストアで初展示した。金曜日の夕方ということもあって、売り場は大盛況。タッチパッドの操作感やキータッチの感触を確かめたり、何度もたたんだり持ち上げたりを繰り返して薄さを確認する人が目立った。
店頭にMacBook Airが並んだのは、17時過ぎ。同日の夕方に成田に到着したばかりのデモ機が5台、店内に並べられた。会社帰りのビジネスマンや銀座に買い物に来たカップルなどで、デモ機の前はごった返した。台数が限られていることもあって、順番待ちの列もできていた。
デモ機に触れている人に話を聞いてみると、意外に冷静な声が複数聞かれた。ソフトウエア開発に携わっているという男性は、「興味はあるけれど、仕事に使うには厳しそう。メモリーを増設できないなど、拡張性が低い」と話す。満員電車で過去に数度パソコンを壊した経験があるため、このきょう体が満員電車に耐えられるかどうかも不安だという。
Macintoshを使って動画制作の仕事をしているという戸田宜和さんも、「仕事には力不足かもしれない」と同意見。価格で見れば、MacBook Proの方に魅力を感じるという。とはいえ「やはりこれを持って歩くのはカッコいい」とデザインは評価していた。
既にMacBook Airの予約を済ませているという男性の姿もあった。なんとそのユーザーになる予定なのは、本人ではなく50代の母親。「普段はあまりパソコンを使わないのに、スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションを目にして『すぐにこれが欲しい!』と言った」のだという。店頭でデモ機に触れてみた感想を聞くと、「片手でも簡単に持ち上げられるほどの軽さがよい」と高評価。有線LANのポートを備えていないといった点も、「家の中には無線LAN環境が整っているので、特に問題ない。母親は周辺機器なども特に必要なく、そういった使い方ならMacBook Airがちょうどよいのではないか」と話してくれた。