スウェーデンEricssonはスウェーデン時間の2008年1月30日,TDD(time division duplex:時分割複信)モードによるLTE(Long Term Evolution)のデモンストレーションを実施したと発表した(発表資料)。LTEは,3GPPが決めたいわゆる3.9G(第3.9世代携帯電話システム)に相当する無線通信の仕様である。TDDモードは,通信経路を時間軸で細かく区分し,送信と受信を高速に切り替えることで同一周波数を使いながら双方向通信を実現する。空間分割多重通信の手法として2×2のMIMO(Multiple Input Multiple Output)を利用することで,90Mb/sを超える通信速度を実現したという。

 同社は,これまでもFDD(frequency division duplex:周波数分割複信)モードによるLTEのデモンストレーションは実施してきた。今回のデモについて「同じ基地局のプラットフォームでTDD/FDDの両モードのLTEに対応できた」という点に大きな意義があると強調している。