写真1●参考出展された「エリア限定放送システム」
写真1●参考出展された「エリア限定放送システム」
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写真2●ワンセグを携帯電話の画面で見た様子
写真2●ワンセグを携帯電話の画面で見た様子
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 東京ビッグサイトで開催中の「ITpro EXPO 2008」の会場では,ワンセグ対応の携帯電話で受信できる特別番組を放送している。開催3日目となる今日は,「ITproの速報記事から見たIT業界のトレンド解説」などの番組を放送中である。

 NTTドコモのワンセグ対応携帯電話なら,会場に設置してあるFelicaポートにタッチするだけでこの特別番組を視聴できる。auやソフトバンクの対応端末でも,手動で15チャンネルに合わせて番組を楽しめる。

 この特別番組を実現する「エリア限定放送システム」(写真1)を参考出展しているのが,日立製作所,日立システムアンドサービス,エリアポータル,インデックスの4社。放送波を会場内だけに限定して届けるための無線局設計や,映像番組と合わせて放送するデータ放送コンテンツの制作,インターネットのITpro Expo特別サイトとの連携システムなどを構築した(関連記事)。

 日立システムアンドサービスによると,ワンセグ放送トライアルでは特に,データ放送のコンテンツとインターネット上のコンテンツとの連携に力を入れたという。番組を見ながらデータ放送のコンテンツを表示させると,ITpro Expo会場で開催中のセミナーやイベントのタイムテーブルを見ることができる(写真2)。データ放送の画面の一部に,インターネットから取得したイベントの速報記事のタイトルをスクロール表示する仕組みを作り込んだ。この画面からインターネット経由でモバイル版のITproサイトに飛んで,速報記事を閲覧することも可能だ。

 昨日まで2日間の放送に対する反響も上々だという。ワンセグ携帯電話機をFeliCaポートにタッチした来場者は600名を超え,全体では「1000~2000人が視聴したのではないか」という。4社はこれまでにもカーレース会場などのイベントで,限定エリア放送の実験を行ってきたが,視聴者数では今回が最高になると予想している。今後も,観光地やイベント会場などで実験を継続する計画だ。