写真●PowerVMのロゴマーク
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 米IBMは米国時間2008年1月29日,仮想化ソフトウエア・プラットフォーム「PowerVM Express」の機能強化を発表した。これにより,POWERプロセサ・ベースのUNIXサーバー製品系列「System p」上で,x86プロセサ向けLinuxアプリケーションを再コンパイルせず実行できるようになる。

 PowerVM(旧名称は「Advanced POWER Virtualization(APV)」)のLinuxアプリケーション実行機能は,「PowerVM Standard」「同Enterprise」と,新たに提供を始めた中小企業(SMB)向けの「PowerVM Express」という全3エディションで利用可能。追加費用は発生しない。

 PowerVMは,「POWER6」プロセサを搭載するブレード・サーバー「BladeCenter」やSystem pサーバー向けの仮想化ソフトウエア。1台のシステムで最大160個の仮想パーティションを構築可能で,管理負荷/コストの軽減,サーバー/リソース利用効率の向上,省エネルギー化が期待できる。

 IBMが引用した米IDCの調査結果によると,全世界の仮想化ソフトウエア/サービス市場は2006年が65億ドル規模で,2011年に150億ドルを超える見通し。米Forrester Researchの調査結果(2007年2月7日付け)では,従業員数500~999人の企業でサーバー仮想化に対する認知度が1年間で60%から86%に高まったとある。

 IBMは同日,エントリクラスの新型サーバー「System p 520 Express」「System p 550 Express」や,POWER6搭載ブレード・サーバー「BladeCenter JS22」対応となるOS「i5/OS」新版なども発表した。

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