米Barracuda Networksは2008年1月29日(現地時間),同社が利用しているオープンソース・アンチウイルスソフトClamAVが特許を侵害しているとして米Trend Microから訴訟を起こされていると発表した。

 ClamAVはTomasz Kojm氏らにより開発され,GPLで配布されているオープンソースのアンチウイルス・ソフトウエア。Barracuda NetworksはClamAVをインストールした専用サーバー(アプライアンス)を販売している。

 Barracuda Networksによれば,Trend Microは,ClamAVのBarracuda Networks製品からの除去,もしくはTrend Microへの特許ライセンス料を支払いを要求しているという。

 Barracuda Networksは2007年に米国の連邦裁判所に対して宣言的判決を申請し,Trend Micro社の米国特許No. 5,623,600の取り消しおよびTrend MicroによるBarracuda Networksへの一連の訴訟の取り下げを申し立てている。Barracuda Networksでは,「この主張からすると,ClamAVをインストールして利用している100万以上のユーザー全員がTrend Microから訴えられる可能性がある。特許は従来から存在する技術であり,無効であると確信している」(President兼CEO Dean Drako氏)としている。

 Barracuda Networksによれば,GPLv3の起草者であり,コロンビア大学ロースクール教授,オープンソース開発者に対する法的支援を提供する組織Software Freedom Law Centerの創立者兼DirectorのEben Moglen氏が,Barracuda Networksに対する支援を表明しているという。