写真1●タムラ製作所のLED照明による可視光通信のデモ
写真1●タムラ製作所のLED照明による可視光通信のデモ
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 タムラ製作所は,2008年1月30日~2月1日に開催しているイベント「ITpro EXPO 2008(東京ビッグサイト)」で,LED照明を使った可視光通信のデモを実演している(写真1)。可視光通信とは,目に見える光を使ってデータをやり取りする通信技術。ディジタル・データを照明光の強度として埋め込んで送受信する。通信できる範囲や通信する相手を目で見て確認できるのが特徴である。

 タムラ製作所の展示ブースでは,送信側のパソコンとLED照明(写真2)をLANケーブルで接続。受信側は,LED照明からのデータを受信する受信機(写真3)をLANケーブルでパソコンに接続して,送信側からの動画データをリアルタイムで受信して表示している。デモでは,送信側と受信側の双方のパソコンからpingコマンドを打ち込み,互いに通信できることを確認している。


写真2●データを送信するLED照明   写真3●LED照明からのデータを受信する受信機
写真2●データを送信するLED照明
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  写真3●LED照明からのデータを受信する受信機
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 このLED照明を使った可視光通信では,2メートル以下の距離ならば10Mビット/秒ほどの通信速度が出るという。また,無線LANと異なり光が届かないところとは通信できないため,隣の部屋などにデータが漏れ出すことはない。このため,セキュリティも高いという。

可視光で通信。目に見える光が届かないと通信が遮断される