922SHを手にほほえむ孫正義社長
922SHを手にほほえむ孫正義社長
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フルブラウザーを起動してPC Onlineのトップページを表示した。スクロール操作をすると、画面右側にWebページ全体のレイアウトが表示される。QWERTY配列のキーボードは使いやすいが、機能ボタンの配列がとっつきにくく、覚えるまでは苦労しそうだ
フルブラウザーを起動してPC Onlineのトップページを表示した。スクロール操作をすると、画面右側にWebページ全体のレイアウトが表示される。QWERTY配列のキーボードは使いやすいが、機能ボタンの配列がとっつきにくく、覚えるまでは苦労しそうだ
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キーボードを拡大したところ。適度な大きさと深さがあり、確実に押したことが手に伝わってくるので、文字入力はしやすい
キーボードを拡大したところ。適度な大きさと深さがあり、確実に押したことが手に伝わってくるので、文字入力はしやすい
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受信メールを表示したところ。パソコン用メールアドレスをそのまま使え、新着メールの自動確認も可能。添付ファイルも1MBまで受信できる
受信メールを表示したところ。パソコン用メールアドレスをそのまま使え、新着メールの自動確認も可能。添付ファイルも1MBまで受信できる
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ワンセグの受信画面。画面が大きいものの、映像の粗さはさほど気にならなかった
ワンセグの受信画面。画面が大きいものの、映像の粗さはさほど気にならなかった
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端末を折りたたんだ状態。中央下にある十字型の部分が操作パネルとなっており、この状態で電話帳を検索して発話するといった操作ができる
端末を折りたたんだ状態。中央下にある十字型の部分が操作パネルとなっており、この状態で電話帳を検索して発話するといった操作ができる
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 ソフトバンクモバイルは2008年1月28日、春商戦向けの携帯電話の新機種14モデルを発表、1モデルを開発意向表明した。2月中旬から順次発売する。

 シャープ製のスライド型端末として好評の「FULLFACE」の第2弾端末を投入するほか、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「VIERAケータイ 920P」、東芝製の「REGZAケータイ 921T」、Windows Mobile 6を搭載した台湾ハイテクコンピュータ(HTC)製のスマートフォン「X03HT」、表面パネルに革張りや京友禅、漆塗りなどの加工を施した「THE PREMIUM TEXTURE 823SH」などを発売していく。

 また、「3~4カ月以上先の発売」(ソフトバンクモバイル 代表取締役社長の孫正義氏)としながら、ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インクと共同で、ダイヤモンドやプラチナをあしらった超高級携帯電話の開発に着手したことを表明。「1台約1000万円、限定10台」(孫氏)という希少価値のある製品とする予定。

フルブラウザーとPOP3/SMTPメールを使いやすく

 多様なラインアップの中でひときわ存在感を放っていたのが、3月下旬発売予定のシャープ製の新コンセプト端末である「インターネットマシン 922SH」だ。横開きの折りたたみ型きょう体にQWERTY配列のキーボードと3.5型横長液晶ディスプレイ(854×480ドット)を搭載した端末である。シャープの電子手帳「Papyrus」と同様に、両手で持って親指でキー入力をする。形状と機能からするとスマートフォンに近い分類の製品だが、OSがWindows Mobileでないこと、適用となる通信料金がスマートフォン用ではなく一般の携帯電話用であることなどから、ソフトバンクモバイルでは922SHをスマートフォンではなく一般の携帯電話という扱いにしている。

 同製品の最大の特徴は、製品名が示す通りインターネット接続時の利便性だ。フルブラウザーを搭載し、さらにWebページ内のファイル容量制限を大幅に緩和。Webページ内に配置されたテキストや画像などの各ファイルが、それぞれ1MBを超えない限り読み込み可能としており、従来のフルブラウザーでは読み込めなかったWebページも閲覧できる。また、パケット定額制料金はスマートフォン向けの「PCサイトダイレクト」ではなく一般の携帯電話向けの「PCサイトブラウザ」が適用され、月額の上限額が5985円に抑えられる。

 メール機能の拡充もポイントだ。同社は922SHに合わせて新サービス「PCメール」を発表した。POP3/SMTPを用いる一般のメールサーバーを3カ所登録でき、メールの送受信が可能。「Hotmailには現時点で非対応だが、それ以外のほとんどのメールサービスに対応している」(孫氏)。従来の携帯電話は、原則として同社のメールサーバーのみ接続可能。スマートフォンやノキア製端末の一部でPOP3/SMTP対応のものがあるが、通常のパケット定額制料金「パケットし放題」の対象外で割高になっていた。

 テキストメールのほか、添付ファイルも1MBまで送受信可能。30分から24時間の間隔で定期的に新着メールを確認する機能を持つ。SSLやAPOP認証、SMTP認証、OP25B(Outbound Port 25 Blocking)といったセキュリティ方式を用いたメールサーバーにも接続可能だ。月額基本料は無料、パケット料金はPCサイトブラウザ準拠で5985円が上限額となる。

 このほか922SHでは、HSDPAやGSM、Bluetooth、IrDA、ワンセグなどの各機能を実装。国語/英和/和英の各辞書もプリインストールする。端末を閉じた状態でも電話帳の検索ができ、発話/受話が可能。なお、GPSとFeliCaの各機能は搭載していない。Windows Mobile端末でないため、フリーソフトウエアの導入といったカスタマイズも一般的なスマートフォンより難しい。