セキュリティベンダーの米サンベルトソフトウエアは2008年1月28日(米国時間)、有名なWebサイトにおいても、「アドウエア(広告などを勝手に表示するプログラム)」をインストールさせるような広告(ポップアップ)が表示されることがあるとして注意を呼びかけた。
今回、同社スタッフが例として挙げたのは「Snopes.com」というWebサイト。いわゆる「都市伝説(うわさ)」を集めたサイトとして有名。同社スタッフも、「チェーンメール」や「デマメール」の検証などのために、同サイトを頻繁に利用しているという。
この有名サイトに、「Zango」と呼ばれるアドウエアの広告が1年ほど前から表示されるようになった。ユーザーが同サイトにアクセスすると、「迷惑メールを遮断したいと思いませんか(Do you want to block Junk Emails?」といったポップアップが表示される(図1)。
「はい(Yes)」を押すと、Zangoの配布サイトなどに誘導され、ダウンロードおよびインストールするよう促される。だまされてインストールすると、意図しないWebページや広告がWebブラウザーに表示されるようになる(図2)。
この件について、同社スタッフは半年ほど前にSnopesに連絡したが、無視されたという。
Zangoの広告を表示させることで、Snopesは広告収入を得られるだろうが、一方で、ユーザーからの信頼を失っていると同社スタッフは指摘。Snopesは、アドウエアに対してお墨付きを与えることになっているからだ。
今回のように、有名なサイトであっても望ましくない広告が表示される場合があるので要注意。広告が勧めるソフトウエアがアドウエアやウイルスである可能性はゼロではないので、ダウンロードする際には十分用心したい。
サイト運営者としては、広告を掲載する際には注意したい。望ましくない広告を表示するようなことになれば、わずかな広告収入と引き換えに、今までに気付いた信用を失うことになる。一度失った信用を回復させることは容易ではない。