米MicrosoftはWindows Vistaの後継OS「Windows 7」(開発コード名)に関する計画で用心深い姿勢を保っているが,極めて初期的な段階であるプレリリース版「Milestone 1(M1)」ビルドのオンライン公開を2008年1月第5週に始めた。その結果,刺激的なものなど何もないビルドであるにもかかわらず,興奮が高まっている。

 次期Windowsの初期版と期待する向きもあるだろうが,Windows 7ビルド6519の外見と動作はほぼWindows Vistaそのものであり,あちらこちらにごく小さな変更が加えられたに過ぎず,特に注目するような変更はない。当然このビルドを見ても,Windows 7がメジャー・アップデートになるかどうかや,Windows Vistaに新機能を付加して様々な調整を施す「Windows Vista Release 2」に相当するかなどは判断できない。

 明確なのは,MicrosoftのWindows 7担当者であるSteven Sinofsky氏がこれまでマイナー・アップグレードを手がけてきた人物,ということだ。同氏は「Microsoft Office」を担当していた期間中,実用的で全く面白味のないアップグレードばかり出した。唯一の例外が最新版の「Office 2007」で,一新されたユーザー・インタフェースと少数の新機能を搭載した。

 いずれにしろ,この初ビルドでWindows 7に結びつく大きな変化はない。Windows 7がどのような製品を目指しているにかついては,いまだに何も分からない。