写真1 Windows Vista Service Pack 1は、安定性と処理性能を改善したという。
写真1 Windows Vista Service Pack 1は、安定性と処理性能を改善したという。
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写真2 日本AMDがセミナーで公開した製品計画。Cartwheelはグラフィックス機能内蔵チップセット「RS780」(開発コード名)を中核にしたプラットフォーム。
写真2 日本AMDがセミナーで公開した製品計画。Cartwheelはグラフィックス機能内蔵チップセット「RS780」(開発コード名)を中核にしたプラットフォーム。
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写真3 ハイエンドデスクトップPCの製品計画。現在のSpiderプラットフォームの後継として「Leo」を予定している。
写真3 ハイエンドデスクトップPCの製品計画。現在のSpiderプラットフォームの後継として「Leo」を予定している。
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 PCパーツや自作パソコンに関する展示会「DIY PC Expo 2008」(主催:DIY PC Expo実行委員会、後援:アスク、協力:日経WinPC、2008年1月26~27日、東京・秋葉原の秋葉原コンベンションホールで開催)にて、マイクロソフトや日本AMDが最新製品や製品計画について解説した。

 マイクロソフトのセミナーで登壇したのは同社Windows本部コンシューママーケティング部の森洋孝氏。冒頭でWindows Vistaの出荷が1億ライセンスを突破したことを紹介し、Windows Vistaに対する処理速度や互換性、「変える理由がない」などのネガティブなイメージについてコメントした。

 処理性能では、「透けて重そう(遅そう)」と思われがちな「Windows Aero」を例に挙げ、Windows XPに比べてグラフィックスチップをより使うようになっているので負荷が低いと解説。また、USBメモリーをキャッシュとして利用する「Windows ReadyBoost」や、ユーザーの利用パターンを記録してアプリケーションを先読みしてメモリーの保持しておく「Windows SuperFetch」により、体感速度が向上するとした。

 3月末までに提供するとしているWindows Vistaの「Service Pack 1(SP1)」では、特に性能向上について説明した。SP1では、スリープへの移行と復帰の時間が短縮されたほか、ファイルコピーやファイル共有時の処理が速くなるという(写真1)。

 続いて行われた日本AMDのセミナーでは同社PCプラットフォーム・プロダクトマーケティング部の土居憲太郎氏が、同社のデュアルコアCPU「Athlon 64 X2」に対するクアッドコアCPU「Phenom 9000シリーズ」の優位性をベンチマーク結果で示したほか、同社の製品計画の最新版を公開した。

 当初、第1四半期(1~3月)中に出荷するとしていた「Phenom 9700(2.4GHz)」と「同9900(2.6GHz」)が第2四半期(4~6月)にずれ込んだ一方で、第1四半期中にトリプルコア(3コア)の「Phenom 8000シリーズ」(開発コード名はToliman、トリマン)と、クアッドコアの低消費電力版「Phenom 9000eシリーズ」を出荷する。9000eシリーズのTDP(熱設計電力、実使用時の最大消費電力)は65Wと、現在のPhenom 9500、同9600の89Wより低くなる。

 このほかグラフィックス機能を内蔵した新型チップセット「RS780」(開発コード名)と、Phenom 8000シリーズやPhenom世代のデュアルコアCPUである「Kuma」(クマ、開発コード名)などと組み合わせる「Cartwheel」(カートウィール、開発コード名)プラットフォームを出荷する。2009年にはその後継となる「Cartwheel Refresh」を出す(写真2)。

 ハイエンドデスクトップPCでは、現在のPhenom 9000シリーズとAMD 700シリーズ、Radeon 3800シリーズを組み合わせた「Spiderプラットフォーム」の後継として、45nm版のクアッドコアCPU「Deneb」(デネブ、開発コード名)や、Propusなどと組み合わせる「Leoプラットフォーム」、2009年にその改訂版を出すという(写真3)。