写真1●ディズニー・モバイル専用の端末「DM001SH」(シャープ製)
写真1●ディズニー・モバイル専用の端末「DM001SH」(シャープ製)
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写真2●表面には,さりげなくミッキー・マウスのシルエットが刻まれている
写真2●表面には,さりげなくミッキー・マウスのシルエットが刻まれている
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写真3●「Y!」ボタンの代わりに「D」ボタンを用意。「ヤフー!ケータイ」をカスタマイズした,ディズニー専用のポータル・サイトにアクセスできる。
写真3●「Y!」ボタンの代わりに「D」ボタンを用意。「ヤフー!ケータイ」をカスタマイズした,ディズニー専用のポータル・サイトにアクセスできる。
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写真4●ウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長とソフトバンクモバイルの孫正義社長
写真4●ウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長とソフトバンクモバイルの孫正義社長
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写真5●発表会では,ミッキーマウスの形をした舞台上から端末を手に登場したモデルが場を盛り上げた。
写真5●発表会では,ミッキーマウスの形をした舞台上から端末を手に登場したモデルが場を盛り上げた。
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 ウォルト・ディズニー・ジャパン(以下ディズニー・ジャパン)は2008年1月22日,ソフトバンクモバイルと協業による携帯電話サービス「ディズニー・モバイル」を2008年3月1日に開始すると発表した。ソフトバンクモバイルと共同で専用端末「DM001SH」(シャープ製,写真1)を開発。全国のソフトバンクモバイル・ショップのほか,家電量販店,ディズニーのオンラインサイトで販売する。目標契約者数は非公表。

 サービスの特徴は,ホワイトプランやホワイト家族24などのソフトバンクモバイルの料金プランをそのまま引き継いだ上で,ディズニーのキャラクターを生かしたコンテンツ・サービスを充実させた点。専用の待ち受け画面やメニュー画面,着うた,ゲームなどのオリジナル・コンテンツ,「@disney.ne.jp」のドメインを利用できるメール・サービスなどを用意した。また通常は月額105円から315円かかるディズニーの会員制サイトを,ディズニー・モバイルのユーザーは無料で利用できる。

 ターゲットは「20代から30代の女性」(デービッド・ミルスタイン ディズニー・モバイル ヴァイス・プレジデント)。ちなみにディズニー・ジャパンでは2000年からモバイル向けにコンテンツ・サービスを提供しており,約350万人の会員のうち75%以上が20代以上の女性という。

 専用端末のDM001SHは,ソフトバンクモバイル向けの端末「821SH」をベースに開発した。本体の表面にミッキー・マウスのシルエットがさりげなく刻まれている(写真2)。821SHと同様,薄型のボディにワンセグやFeliCa機能を搭載している。このほかソフトバンク携帯が備える「Y!」ボタンの代わりに,「D」ボタンを用意(写真3)。このボタンを押すことで,ディズニー専用のポータル・サイトにワンタッチでアクセスできる。

 端末の販売方法は「ソフトバンクモバイルの端末同様,新スーパーボーナスを適用する」(ミルスタイン ヴァイス・プレジデント)。端末の実売価格は後日発表するとした。また端末は「年3回新機種を発売する予定」(ミルスタイン ヴァイス・プレジデント)という。

 会見にはソフトバンクモバイルの孫正義社長も出席した(写真4)。孫社長は「携帯電話は単にハードのスペックを競争するだけではなく,ソフト面でも工夫が求められる時代になってきた。今回の提携によって,ソフト面で携帯電話に深い感動や愛着を取り入れることができた。ソフトバンク・グループとしても今回の協業は非常にエキサイティング」と述べた。

MVNOの一種だが,端末開発やマーケティングなど幅広くタッグ

 ディズニー・モバイルは,ディズニー・ジャパンがソフトバンクモバイルの携帯電話網を借り受け,ディズニーが主体となって携帯電話サービスを提供する。その意味では,MVNO(仮想移動通信事業者)の一形態と言える。ユーザーがディズニー・モバイルに加入する際には,ディズニー・ジャパンと契約する形になる。他の携帯電話事業者からの乗り換えには,MNP(携帯電話番号ポータビリティ)の適用も可能という。またユーザーからの問い合わせ先となるコールセンターもディズニー側で用意する。

 ちなみに米ウォルト・ディズニーは米国において,2006年6月に米スプリント・ネクステルから携帯電話網を借りてMVNOサービスを開始(関連記事)。しかし2007年9月に撤退を発表し,2007年末にはサービスを終了している。この点についてディズニー・ジャパンは「米国ではディズニーが単独でMVNOとしてサービスを提供していたが,日本ではソフトバンクモバイルと端末開発やマーケティング,流通,システム,ネットワークの運用などを幅広く協業する形にした。米国で提供していたサービスとビジネスモデルはまったく異なり,日本のほうが期待できる」と説明。日本におけるサービスの将来性に自信を見せた。