写真●新端末を発表する喜久川政樹社長(右から2人目)とウィルコム経営陣
写真●新端末を発表する喜久川政樹社長(右から2人目)とウィルコム経営陣
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 ウィルコムは2008年1月21日,春商戦向けの音声端末およびデータ端末を発表した(写真)。今回発表したのは,個人向け音声端末が4機種,法人向け音声端末が1機種,データ端末が1機種の計6機種。新端末に対応した新サービスとして,NTTドコモの「デコメール」に相当するHTMLメール・サービス「デコラティブメール」を2月下旬から開始する。

 喜久川政樹社長は新端末を「今回は2台目の端末を買うユーザー向けに機能を絞った」と説明し,春商戦では“2台目市場”に注力して行く方針を示した。今回の新端末では「これまでは24時間の音声定額を中心に訴求してきたが,eメール送受信無料もウィルコムの大きな特徴だ。この特徴をもっと知ってもらうため,メールの使い勝手を改善した」(喜久川社長)。

 今回のラインアップで喜久川社長が「攻めの端末」としたのが,京セラ製の「HONEY BEE」である。薄さ9.9mmの薄型ストレート端末で,軽快な動作とリッチなメール環境,フルブラウザ搭載を売りにするという。HTMLメール・サービス「デコラティブメール」に対応し,若年層を中心に2台目市場を狙う。

 ほかに,フルブラウザ搭載,デコラティブメール,Java,外部メモリ対応といった高機能なフラッグシップ機「WX330K」(京セラ製),中国での通話に対応した「X PLATE」(セイコーインスツル製),2007年にヒットした「9(nine)」(KES製)の改良版「9(nine)+」(同)などの端末を用意した。

 各端末の価格はオープン。割賦販売方式「W-VALUE SELECT」を利用した場合の実質負担額では,WX330Kが月々約500円の24回払いを予定。合計でおよそ1万2000円となる見込みだ。それ以外の端末は,実質負担額を当初から0円に設定するとした。

 個人向け音声端末以外では,法人向けの内線-外線定額サービス「W-VPN」(関連記事)に対応した「WX321J-Z」(日本無線製)を発表。データ端末としては,超小型端末「W-SIM」に対応した初のPCカード型端末となる「WS014IN」(ネットインデックス製)を発表した。

 発表会では,喜久川社長は今後の発表予定も示唆。「今後数カ月でスマートフォンの新機種,次世代PHSにつながるようなデータ系の端末,現行PHSのデータ通信料金の見直しなどを発表する」(喜久川社長)とした。また,今回は2台目市場を狙った音声端末についても「ユーザーがメインで持つ端末の市場も当然狙う。詳細は言えないが,時期を見てワンセグやモバイルFeliCa対応機種も紹介できると思う」とした。

[HONEY BEEの発表資料へ]
[WX330Kの発表資料へ]
[X PLATEの発表資料へ]
[WS014INの発表資料へ]
[9(nine)+の発表資料へ]
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