米Yahoo!は米国時間1月17日,シングル・サインオン(SSO)技術「OpenID 2.0」に対応すると発表した。これにより,同社の各種サービス向けID「Yahoo! ID」でさまざまなOpenID対応Webサイトにログインできるようになる。

 まず1月30日にベータ運用を開始し,外部サイトでYahoo! IDを利用可能とする。その後,OpenID対応サービスを拡充していく。全世界で発行アカウント数2億4800万個のYahoo! IDがOpenIDに対応すると,OpenIDアカウント数は現在の3倍に相当する3億6800万個に増える。

 外部のOpenID対応Webサイトで認証を受ける際,電子メール・アドレスやインスタント・メッセージング(IM)ユーザー名などの情報を入力する必要はない。また,Yahoo!ユーザー向けセキュリティ機能「sign-in seal」も併用できるので,フィッシング・サイトを見破りやすいという(関連記事:Yahoo!,サインイン画面にパソコン独自の秘密画像を表示してフィッシングを防止ヤフーが新たなフィッシング対策、お気に入り画像をログイン時に表示)。

 OpenIDは,Webサイト向け認証フレームワーク。複数のWebサイトを1つのユーザーIDで利用可能とする仕組みである(関連記事:OpenIDとは)。OpenID 2.0仕様はOpenID Foundationが中心となって2007年12月に完成させた。仕様策定作業には,Yahoo!も協力した。

 米メディア(InfoWorld)によると,現在OpenID対応Webサイトは1万カ所弱あり,米Google,米Six Apart,米AOL,米Sun Microsystems,米Novell,米Microsoftなどから支持または賛同を得ているという。

[発表資料へ]