米Microsoftはカリフォルニア州サンフランシスコで開催中(米国時間1月14~18日)の展示会Macworld Conference&Expo 2008で,「Office 2008 for the Macintosh」の販売を直ちに開始すると発表した(関連記事:【Macworld】MS、Mac向けの「Office 2008 for Mac」を1日がかりでアピール)。Office 2008は,圧倒的な強さを誇るMicrosoft製オフィス・プロダクティビティ・スイート製品のなかで,Macintosh専用の消費者向けバージョンとなる。同スイートのWindows版と同様,Office 2008は電子メール/PIM/ワープロ/表計算/プレゼンテーション用アプリケーションをそろえる。ただし,ルック&フィールは独特で,MicrosoftはMacintoshユーザーに受けると思われる特徴的な機能をいくつか組み込んだ。

 MicrosoftでMacintosh事業部門(MacBU)を率いるジェネラル・マネージャのCraig Eisler氏は,「包括的なプロダクティビティ・スイートとしてだけでなく,ユーザーの作業を単純化できる製品になるようOffice 2008 for Macを開発した」と述べる。「改善した機能を新たに数多く搭載したほか,真の使いやすさを目指してユーザー・インタフェース(UI)を設計し直した。Officeの初心者であっても,素晴らしいできばえの文書をあっという間に作ることができる。さらに中核モジュールでは,異なるプラットフォーム間で安心して文書を共有できるようにするため,確実な互換性の実現に力を注いだ」(Eisler氏)。

 Office 2008は「Microsoft Entourage」「同Word」「同Excel」「同PowerPoint」の新版で構成し,各アプリケーションは「Gallery」ベースの新UIで改善した。このUIは,MicrosoftがWindows向けのOffice 2007用に開発した新しい「Ribbon」ベースのUIと似ているが,うり二つではない。RibbonがMac OS Xの既存UIと全く異なるので,Microsoftは,Macintoshへの移植に時間とコストがかかるうえ,Macintoshユーザーからそっぽを向かれると思ったのだ。

 Office 2008は,3種類のエディションが用意される。「Office 2008 for Mac Home and Student Edition」の価格は149.95ドルで,最大3台のMacintoshにインストールできるが,「Exchange Server」のメール・サーバーには対応していない。従来の仕様に近く,Exchange Serverと連携可能なエディションの価格は399.95ドル(アップグレード価格は239.95ドル)。デジタル資産管理システム「Microsoft Expression Media」が付属するコンテンツ制作者向けの「Office 2008 for Mac Special Media Edition」は,499.95ドル(アップグレード価格は299.95ドル)となる。