イー・アクセスは1月16日,ADSL事業者のアッカ・ネットワークスに対して,現経営陣の不再任と新しい取締役4名の選任などを求める株主提案を行ったと発表した。経営陣を一新することで,売上高の減少が続く個人向けDSL事業をテコ入れするなどして企業価値を高め,上場時の公募価格を大きく下回っているアッカの株価を引き上げたいとしている。

 イー・アクセスが不再任を求めているのはアッカの木村正治社長,湯崎英彦副社長,廣野公一取締役・財務管理担当役員の3名。

 また新任取締役として,イー・アクセスの小畑至弘専務、大坂宗弘・ADSL事業本部営業副本部長,エリック・ガン取締役,石田雅之執行役員CSO(チーフ・セキュリティ・オフィサー)の4名の選任を求めている。イー・アクセスによれば新任を提案する4名は,ブロードバンド通信事業に精通した事業経営力と専門的知見を有する人材であり,イー・アクセスのノウハウ を転用するなどして,アッカの業績を回復させることができると考えているという。

 イー・アクセスは2007年12月21日付で,アッカの株式1236株を買い増し,議決権を有する株式の12.68%(発行済株式総数の13.10%)を保有する筆頭株主となっている。こうした立場から,今回の提案をアッカが3月に開催する予定の第8回定時株主総会で付議議案として含めることを要求する考えだ。

 今回の要求についてイー・アクセスの広報担当は,「あくまで株式の保有目的は純投資であり,イー・アクセスとアッカのDSL事業を将来的に統合することなどは現時点では考えていない。株主として事業を立て直し,企業価値を高めてもらいたい」と説明している。

[発表資料へ]