光ディスクの推進団体CDs21ソリューションズは2008年1月15日、同団体が開発してきたCD-RやDVD-Rなど光ディスク寿命推定試験法が「ISO/IEC 10995」として承認されたと発表した。ISO(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準会議)の承認を受けたことにより、この測定法が製造メーカーなどに浸透することが期待される。そうなれば、ユーザーが光メディアの購入時に、品質や寿命で戸惑わずにすむ。

 同団体が試験法を開発を進めた背景には、官公庁が光メディアを公文書保存に利用し始めたことに加え、市場には品質の劣る海外製の低価格メディアが氾濫していることがある。ユーザーが光メディアを安心して利用できるようにするため、2001年から大阪産業大学と光ディスクの寿命に関する研究を開始した。2005年からはOSTA(米国の光ストレージ推進団体)と合同で標準化を推進してきた。

 光ディスクは記録膜の化学変化によって読み取り信号の劣化が起きるとされる。ただ、製品によっては100年程度の耐久性を持っているため、加速試験で寿命を推定する。同団体の測定法では、温度だけでなく、湿度による変化も考慮したうえで、寿命を算出する。この試験法はEcma(情報・通信分野の国際標準化団体)からも、2007年6月28日に「ECMA379」として承認を受けている。