北陸日本電気ソフトウェア(NECソフトウェア北陸)は,導入が簡単なメール暗号化ソフト「UNgoM@il」を,1月31日に出荷する。エンドユーザーのクライアントPC上にインストールして,既存のメール・ソフトの背後で動作させる仕組み。オプションとして,メールの内容を全社で一元的に監査する機能も持つ。価格は,20万円(50ユーザー時)から。

 UNgoM@ilは,SMTP中継とPOP3プロキシを兼ね備えた代理アクセス・ソフト。クライアントPCにインストールして使う。これにより,メールの送受信,つまり,PC上にあるメール・ソフトと会社のメール・サーバーとの間の通信を仲介する。UNgoM@ilの機能は,送信メールの暗号化と,受信メールの復号化である。暗号パスワードを共有するUNgoM@ilユーザー同士の間で,エンド・ツー・エンドの暗号メールを運用できる。件名(タイトル)の文字列によって,メールを暗号化するかしないかを制御可能だ。

 ただし,一般に,個々のクライアントPC上でメールを暗号化すると,メール・サーバー側で復号化して検閲することができなくなるため,内部統制の観点では都合が悪い。そこでUNgoM@ilでは,単一で万能のマスター・キーを用いて全メールを復号可能な暗号方式を採用した。そして,このマスター・キーを運用するためのオプション・ソフト「UNgoM@ilサーバー」を用意した。

 UNgoM@ilサーバーは,既存のメール・サーバーの入り口に配置する代理アクセス・ソフトである。機能と働きはクライアントPC上にインストールする「UNgoM@ilクライアント」と同じSMTP中継とPOP3プロキシである。メール・サーバー上で動作し,PC上にあるメール・ソフトとメール・サーバーとの間の通信を仲介する。UNgoM@ilサーバーを導入する目的は,暗号化メールをマスター・キーで復号化したコピーをアーカイブ保存することである。

 まず,クライアントPC上で動作するUNgoM@ilクライアントを導入してメールの暗号化を実現し,その後にUNgoM@ilサーバーを追加してメールを検閲できるようにする,という段階的な導入が可能である。

 価格は,UNgoM@ilクライアントが,最小契約ユーザー数である50ユーザー時に20万円(ユーザー当たり4000円),1000ユーザー時に200万円(ユーザー当たり2000円),ユーザー数無制限で1500万円など。一方,オプションとなるUNgoM@ilサーバーは,1サーバーあたり50万円。