フィンランドのF-Secureは現地時間1月15日,Macintoshユーザーを狙う偽セキュリティ・ソフトウエア「MacSweeper」を見つけたと警告した。偽のセキュリティ警告画面を表示し,ユーザーにソフトウエアの購入を迫る(写真1)。
MacSweeperは,セキュリティ・ソフトを擬装するマルウェアであり,ユーザーを脅して金銭を巻き上げることからスケアウエアに分類できる。ユーザーのMacintoshにインストールすると,不定期に「個人情報が盗まれている」という内容の警告画面を表示し,ソフトウエアの購入を促す(写真2)。
また,MacSweeperのWebサイトで提供されている偽の無料スキャン・サービスを使うと,Windows搭載パソコンから利用した場合でもMacintoshにしか存在しない「system_root/home」などのフォルダにセキュリティ上の問題があるとの警告が表示される。このWebサイト内の「About」(紹介)ページには,米国のセキュリティ・ベンダーであるSymantecのWebサイトからコピーした文章が掲載されている。
Windowsでは既に「WinFixer」「SpySheriff」などのスケアウエアが存在するのに対し,Macintoshを攻撃対象とするものはMacSweeperが初めての例であるという。こうしたスケアウエアが出現した理由について,F-SecureはMacintosh人気の高まりとユーザーの増加という背景があると指摘する。
なお,MacSweeperは,Windowsユーザーを狙った偽セキュリティ・ソフトウエア「Cleanator」のMacintosh版であるという。
米メディア(InfoWorld)によると,MacSweeperの購入価格は39.99ドル。Webサイトはウクライナのキエフでホスティングされている。
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