米VMwareは米国時間1月15日に,アプリケーション仮想化ソフトウエアの米Thinstallを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。同買収により,デスクトップ仮想化事業の強化を図る。買収金額などの詳細な条件は明らかにしていない。取引は2008年第1四半期中に完了する見込み。

 Thinstallは1999年に設立され,サンフランシスコに本社を置いている。政府機関や民間企業など600社以上の顧客を持つ。

 同社の製品は,アプリケーションをOSから分離して独立させ,デスクトップ環境に配布する。物理的マシンおよび仮想マシンに変更を加える必要が無く,実装インフラ・ツールや管理ツールも不要。既存のアプリケーション管理システムに組み込んで,Windows NT,同2000,同XP,同VistaなどのOSを搭載した複数のデスクトップ・パソコンに,仮想化したアプリケーションを配備できる。

 VMwareデスクトップ製品およびソリューション担当バイス・プレジデントのJeff Jennings氏は「組織の従業員にソフトウエア・アプリケーションを配備することは,デスクトップ管理において最もコストがかかる作業だ。従業員のデスクトップ・パソコンに,より速く,安全で簡単にソフトウエアを配布するThinstallの製品を当社のデスクトップ仮想化製品群に加えることで,コスト効率の高いフレキシブルなツールを提供できるようになる」と述べた。

 またVMwareは,仮想化技術の米Foedusからサービス関連資産を買収したことを明らかにした。同資産を用いて,提携パートナの仮想化サービスを支援する。

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