中国互聯網協会(Internet Society of China:中国インターネット協会)は、中国内でのスパムメールの状況などをまとめた「2007年第三次中国アンチスパムメール調査報告」を昨年12月に発表した。

 報告によると、中国人の1週間あたりのスパムメール平均受信数は、名刺やWebサイトでメールアドレスを公開している人で16.69通。公開していない人で12.45通であった。これは半年前の同調査(公開者で28.39通、非公開者で22.13通)と比べると、大幅に減少したことになる。同協会では、2006年3月30日に施行され、スパムメールに関するルールも含んでいる「インターネット電子メールサービス管理方法(互聯網信息服務管理方法)」が、効果を現し始めたと分析している。実際、ユーザーへのアンケートでも約8割のユーザーが「同法がスパムメールの減少に効果をあげている」という。

 スパムメールの内容で最も多いものは、「オンラインショッピング(18.13%)」で、以下「オンラインのマネー情報(12.74%)」「アダルトグッズ販売(9.35%)」など。スパムメールで使われている言語は「簡体字中国語(52.82%)」が半数を占め、以下「英語(23.69%)」「繁体字中国語(16.16%)」「日本語、韓国語(2.14%)」が続いた。

 なお、この報告では中国の電子メールユーザーの実態も紹介されている。それによると、ユーザーの約80%がフリーメールのアカウントを利用しているという。企業や学校のアカウントの利用は全体の13.57%で、有料のアカウントは3.9%にとどまった。中国ではフリーメールの利用が最も一般的だといえる。フリーメール中心のためか、メールの送受信にはWebブラウザーのみを使うというユーザーが全体の82%ともっとも多い。Outlookなどメールソフトの利用者は3.82%、メールソフトとWebメールの併用は13.2%にとどまっている。

 中国人の1週間のメールの送受信数(スパムメールは除く)は平均で13通。半数以上が10通未満とする一方で、50通以上とするユーザーも5%弱いた。メールの送信数に関しては、平均が10.87通。7割弱が10通未満だが、10~19通が2割強を占めた。