基調講演する米インテルのポール・オッテリーニ社長兼CEO
基調講演する米インテルのポール・オッテリーニ社長兼CEO
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中国を旅するという設定で、「Mobile Internet Device」のデモを実施
中国を旅するという設定で、「Mobile Internet Device」のデモを実施
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「eJAMMING Audiio」を使ってインターネットを使ったコミュニケーションの可能性を見せる
「eJAMMING Audiio」を使ってインターネットを使ったコミュニケーションの可能性を見せる
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 「インターネットサービスを使って、ユーザーが求める情報を、より自然に、かつ受動的に得られる環境を整えていく」。米インテルのポール・オッテリーニ社長兼CEOは、家電展示会「2008 International CES」の基調講演で、こう力説した。インターネットサービスが世界各国に広がるなか、携帯端末の可能性を一層高めていきたい、という狙いがあるからだ。

 講演では、オッテリーニ氏が中国を旅するという設定でデモを披露。インテルが提唱する携帯端末「Mobile Internet Device(MID)」により、レストランのメニューをカメラで撮影するだけで英語に翻訳表示されたり、レストランの口コミ情報をビデオで見ることができるというものだ。

 オッテリーニ氏は、個人がインターネットをさらに活用するには、「半導体技術」「ワイヤレス環境」「ナチュラルユーザーインタフェース」そしてユーザーの状況をパソコンなどと共有する「コンテクスト」の4つの要素が重要だと説明。第1の要素となる半導体は、2年ごと(18~24カ月)で半導体のトランジスタが倍になるという「ムーアの法則」にのっとってこれからも製造技術が進歩し、微細化が進むことを強調した。

 インテルは、2007年に導入した45nmプロセスでさらなるチップの微細化と省電力化を実現。その利点を生かし、今年は家電市場向けにCPUコアとグラフィックス機能などを一つにまとめた「Canmore」(ケンモア:開発コード名)や、MIDなど携帯端末向けの「Menlow」(メンロウ:開発コード名)と呼ばれる超低電圧版の小型CPUとチップセットによるプラットフォームを投入するという。