米Amazon.comは米国時間1月10日,同社のデジタル音楽販売サービス「Amazon MP3」で,ドイツBertelsmannとソニーの合弁会社Sony BMG Music Entertainment(Sony BMG)による楽曲を提供すると発表した。Amazon MP3ユーザーは,デジタル著作権管理(DRM)を外したSony BMGの楽曲をダウンロード購入できる。

 Amazon.comが昨年9月にベータ公開したAmazon MP3では,DRMによる制限のないMP3フォーマット(256kbps)の音楽を販売している。1曲当たりの価格は89~99セント。アルバム価格は5.99~9.99ドル。WindowsおよびMac OS搭載パソコンをはじめ,米Appleの「iPod」や「iPhone」,米Microsoftの「Zune」,米Motorola の「RAZR」など,あらゆる機器で再生できる。「iTunes」や「Windows Media Player」など,ユーザーの好みの音楽管理ソフトウエアを使用できるほか,CDへの保存も可能(関連記事:Amazon.com,デジタル音楽販売「Amazon MP3」ベータ版を公開,1曲89セントから)。現在,27万以上のアーティストによる310万超の楽曲をライブラリに持つ。

 Sony BMGの楽曲は,1月中に提供を開始する。これによりAmazon MP3は4大レコード会社すべてと契約を結んだことになる。また3万3000以上の独立系レーベルとも提携しているという。

 なお,Sony BMGはDRMフリーの楽曲を購入できるギフトカード「Platinum MusicPass」を1月7日に発表したばかりである(関連記事:Sony BMG,DRMフリーの楽曲を購入できるギフトカード「Platinum MusicPass」発表)。昨年4月に英EMI Musicが全楽曲をDRMフリーでダウンロード提供すると発表(関連記事:英EMIがすべての楽曲をDRMフリーに,iTunes Storeで5月より配信)して以来,業界ではDRM廃止への動きが進んでいる(関連記事:著作権管理にはメリットなし!? 欧米で広がるDRMフリーの音楽配信)。

[発表資料へ]