米Microsoftは米国時間1月8日,企業向け検索技術のノルウェーFast Search&Transfer(FAST)に対して買収を提案したことを明らかにした。MicrosoftがFASTの株式1株につき19.00クローネ(約3.53ドル)で買い付けるという内容で,買収総額は66億クローネ(約12億ドル)にのぼる。取引完了は2008年第2四半期を見込んでいる。

 Microsoftによると,1株当たり19.00クローネという金額は,1月4日の終値より42%高い。また,FASTの役員会は,同社株主に対して買収提案を受け入れるよう勧告することを満場一致で決定しており,大株主であるノルウェーOrklaと,英Hermes Pension Management子会社のHermes Focus Asset Management Europeも提案を承諾しているという。

 MicrosoftはFAST買収によって企業向け検索の取り組みを推進するほか,欧州における研究開発を強化したい考え。一方,FASTは,世界中のより多くの組織に自社の技術を提供できるようになる。

 Microsoft Business Division社長のJeff Raikes氏は,「あらゆる規模の企業にとって,検索は必要不可欠なツールになりつつある。しかし企業はこれまで,強力なハイエンド検索技術か,あるいはより一般的な検索のいずれかを選ばなければならなかった。MicrosoftとFASTの組み合わせにより,顧客の幅広いニーズに応えるソリューションを提供する単一ベンダーという,新たな選択肢が加わる」と述べた。

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