写真1●容量12GバイトのmicroSDHCカードを手にしたEli Harari氏(米SanDisk会長兼CEO)
写真1●容量12GバイトのmicroSDHCカードを手にしたEli Harari氏(米SanDisk会長兼CEO)
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写真2●2011年までに携帯電話機向けのフラッシュ・メモリー需要が他の用途を圧倒するとの見通しを示した
写真2●2011年までに携帯電話機向けのフラッシュ・メモリー需要が他の用途を圧倒するとの見通しを示した
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 「この小さな携帯電話用microSDHCカードに,500億個のトランジスタが集積され,12Gバイトのデータを保存できる」--フラッシュ・メモリー大手米SanDiskの会長兼CEOであるEli Harari氏は1月7日(米国時間),「2008 International CES」会場の記者会見で同社の新製品を手にこう宣言した(写真1)。

 同社がこれまで販売してきたmicroSDHCカードの最大容量は8Gバイトである。今回その容量を倍に増やした。Harari氏は「これからは消費者が携帯電話機を使って,見たり聞いたりしたものをすべて,思い出としてデジタル・データに記録する時代がやってくる。現在,フラッシュ・メモリーの需要は,デジタル・カメラ用,音楽プレイヤー用,携帯電話機用,USBドライブ用がほぼ拮抗しているが,2011年までには携帯電話機用の需要が他を圧倒するだろう」と見通しを示した(写真2)。なお同社は12Gバイト製品の値段を明らかにしていない(現在販売している8GバイトmicroSDHCカードの推定小売価格は139.99ドル)。

 SanDiskはほかにも,HD(高精細)ビデオ・カメラ分野でメモリー・カード対応製品が増加していることから今回,SDHCカードとMemory Stick PRO Duoカードにおいて,ビデオ用途向けのメモリー・カード・ブランド「Video HD」を立ち上げた。Video HDカードは,高速なデータ転送を保証するほか,メモリー容量に加えて「HDビデオを何分録画できるか」も表示する。

 例えば8Gバイト製品の場合「120分のHDビデオが録画可能」と表示する。これはMPEG4記録に対応したHDビデオ・カメラが採用している標準的なビット・レートが,解像度1080iの場合で9Mビット/秒であり,8Gバイトなら120分記録できるからだという。推定小売価格は,SDHCカードが79.99ドル(4Gバイト)と149.99ドル(8Gバイト)で,Memory Stick PRO Duoが79.99ドル(4Gバイト)と149.99ドル(8Gバイト)。