業界団体の米Blu-ray Disc Association(BDA)は2008年1月7日(米国時間)、家電展示会「2008 International CES」において報道陣向けの発表会を開催。調査会社の統計を引き合いに出し、「新世代光ディスクに対応した再生・録画機器の市場でのシェアは、ライバル規格であるHD DVDが15%なのに対し、Blu-ray Discは85%。映画などのソフトについても、市場で販売されたもののうち66%がBlu-ray Disc対応だった」と優位性を強調した。
BDAは新世代光ディスクである「Blu-ray Disc」の普及促進を目的とする団体。発表会では、Blu-ray Discの普及状況や最新の活動内容を説明した。現状の動向に加え、「2007年には350万台だった対応機器は、2008年には600万台に増える。対応ソフトの総出荷枚数は2007年の560万枚から一気に4000万枚になる」(アンディ・パーソンズ会長)という強気の予測も紹介された。
BDAが強気なのは、CES開幕直前の1月4日に、HD DVDとBlu-ray Discの両方を支持していた大手映画会社の米ワーナーブラザーズが、Blu-ray Discの単独支持に切り替えると発表したことが影響している。この結果を受けて、米国ハリウッドの映画業界における大手映画会社のシェアをBlu-ray Disc支持派とHD DVDの支持派で比べると、Blu-rayは68.4%に急進した一方で、HD DVDは22.8%へと一気に低くなってしまった。
新世代光ディスクの規格を巡って、両陣営は毎年CESの場でアピール合戦を繰り返して来たが、今年は様相が一変した格好だ。BDAの発表会には、ワーナーブラザーズのロン・サンダース氏をはじめハリウッドの大手映画会社の首脳陣らが駆け付けた。その一方で、北米でHD DVDの普及活動を進めていた団体は、CESにおける報道陣向けの発表会を急ぎ取りやめている。