韓国のSamsung Electronics,米MobiTV,フィンランドNokiaとドイツSiemensの合弁会社Nokia Siemens Networks,ドイツのRohde&Schwarz,米SES AMERICOMの「IP-PRIME」 は米国時間1月7日,米国内で地域TV放送局の周波数帯を使ってモバイルTVサービスを配信できるプラットフォームのデモンストレーションを行うと発表した。同プラットフォームを利用すれば,通常のデジタル放送と同じ周波数帯を使って,地元放送局および全国放送のTV番組や双方向アプリケーションをモバイル機器に配信できるようになる。

 2008年における完全なモバイルTVテクノロジ・ソリューションでの採用を目指し,消費者を使った実地テストも計画している。

 同プラットフォームは,モバイルTVの新技術「Advanced-VSB」(A-VSB)を使用する。A-VSBは,移動中の社内や屋外にデジタル番組を配信できるようにする技術で,既存のデジタルTV放送システムを強化し,後方互換性をもたせている。

 また,同プラットフォームはOpen Mobile Alliance(OMA)の標準仕様「BCAST 1.0」に準拠する。BCASTは,モバイルTVサービス・レイヤーの仕様集で国際的な互換性がある。現在すでに,多くのシステムおよびターミナル業者やアプリケーション開発業者がOMAのBCASTを実装している。 A-VSBとOMAのBCASTを組み合わせることで,エンターテインメント,ニュース,スポーツ,子供向け番組,さらに公共安全の警報などを,携帯電話,ノート・パソコン,携帯メディア・プレーヤ,車載用娯楽システムなど,さまざまな携帯機器に配信できるようになるという。

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