欧州連合(EU)の欧州委員会(EC)は,欧州における単一のオンライン・コンテンツ市場構築に向けた取り組みをベルギーで現地時間1月3日に明らかにした。「欧州市民がインターネットを介して,音楽,テレビ番組,映画,ゲームをより手軽に楽しめるようにする。同時に,知的財産権を強固に保護する市場を創設したい」としている。

 ECは,コンテンツ制作会社,電気通信企業,インターネット・サービス・プロバイダが幅広いコンテンツ提供を目指して密に協力できるよう支援する。また,複数あるいはすべてのEU加盟国をカバーするコンテンツ著作権のライセンス体制確立を図る。

 このほか,デジタル著作権管理(DRM)システムの相互運用性および透明性の向上,オンライン・コンテンツ不正利用の対策も推進する。

 同委員会Information Society and Media担当コミッショナのViviane Reding氏は,2008年半ばまでに勧告(Recommendation)案を提出する意向であると説明した。

 ECは,境界線のない単一のオンライン・コンテンツ市場が音楽,映画,ゲーム分野における欧州の競争力を大幅に高め,消費者中心のコンテンツ配信手法を導入することによって,2010年には販売業者の売上高が4倍に拡大すると推定している。

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