発展途上国の子供1人ひとりに価格100ドルのLinuxノート・パソコン供給を目指す非営利団体One Laptop per Child(OLPC)の役員会から,米Intelが離脱した。IntelのCorporate Responsibility担当ディレクタであるDave Stangis氏は,米国時間1月5日に同社ブログに投稿した記事で「双方それぞれにもっともな言い分がある。許しを乞うものでも相手を責めるものでもない」と述べている。

 Intelは2007年7月に,OLPCプロジェクトに参加することを表明した(関連記事:Intelが100ドルPCプロジェクトのOLPCに参加)。OLPCでは従来から米AMD製のプロセサを搭載したノート・パソコン「XO」をリリースしており,一方,Intelはすでに自社製プロセサを搭載した同様の低価格パソコン「Classmate PC」を販売していた。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,OLPCの創設者兼リーダーであるNicholas Negroponte氏はIntelに対し,Classmate PCを取りやめてXOパソコンの推進に注力するよう要請していたが,Intelはこれに応じなかった。

 OLPCはWebサイト上で,IntelがXOパソコンの普及を妨害したことや,ソフトウエア開発に非協力的だったとことを挙げ,「Intelが当プロジェクトに参加した際の約束事をひとつも果たさなかったことに落胆している」と非難するコメントを発表した。

[Stangis氏のブログ投稿記事]