写真1:CEAのシニア・マネージャで産業アナリストであるSteve Koenig氏 [画像のクリックで拡大表示] |
CEAが発表した「2007年に最も成長した製品」の一覧は表1の通りで,Blu-RayやHD-DVDプレイヤや,それらで再生したコンテンツを表示する大型テレビなどが高い成長を見せた。
CEAの産業アナリストであるSteve Koening氏(写真1)は「2007年は,デバイスとコンテンツの統合(コンバージェンス)が進み,高精細ディスプレイのお陰でコンテンツのリアリティが増し,デバイス同士の接続性が向上した年だった」とまとめている。
表1●2007年における出荷金額ベースの成長率が最も高かった製品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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写真2:米国におけるHDTVの普及状況 [画像のクリックで拡大表示] |
写真3:CEAのエコノミストであるShawn DuBravac氏 [画像のクリックで拡大表示] |
2008年の展望についてCEAのエコノミストであるShawn DuBravac氏(写真3)は,「デバイスとコンテンツ,サービスの融合がさらに進む」と指摘する。「コンテンツには,プロが作成したものだけではなく,ユーザーが作成したもの(User Generated Content)も含まれる。最近は家電製品においても,(写真共有サービスの)flickrや(ビデオ共有サービスの)YouTube,(ソーシャル・ネットワーク・サービスの)facebookのようなWeb 2.0サービスとの連携が進んでいる」(DuBravac氏)。
デバイスとコンテンツ,サービスの融合に関して,米国でもようやく注目を集めつつあるのが,テレビ放送をハードディスクなどに録画するデジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)だ。「DVR市場は2007年にようやく花開いた。2005年1月には9%に過ぎなかったDVRの普及率が,2008年1月には25%に達した」(DuBravac氏)。DuBravac氏は,DVRやYouTubeのようなオンライン・コンテンツの共通点を「ユーザーがパーソナライズしてコンテンツを視聴できること」と指摘している。
CEAはこのほか,米国における2008年のデジタル家電製品別の普及率と成長率も発表している(表2)。CEAによれば,デスクトップPCの成長率は鈍化し,ノートPCへのシフトが進むとしている。
表2●デジタル家電製品別の普及率と2008年の成長率 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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また,「2008年に最も成長が見込める製品」は,A2DP対応Bluetoothヘッドセットが1位で,50型以上の液晶テレビ,フルHD(1080p)対応テレビの順である(表3)。2007年に500%以上の成長を記録したハイデフ(高精細)対応DVDプレイヤも,2008年は112%の高い成長が引き続き見込まれている。
表3●2008年における出荷金額ベースの成長率が高く見込まれる製品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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■変更履歴 当初,「表1●2007年における出荷金額ベースの成長率が最も高かった製品」の8位を「光電変換装置(デジタル・カメラ/ビデオなど)総合」としておりましたが,正しくは「MP3プレイヤとiPod」でした。元の資料にある「Total O/E Integration」の翻訳を取り違えたことによる誤りでした。お詫びして訂正します。 [2008/01/07 06:32] |