日本郵政グループの持株会社である日本郵政は12月26日、CIO(最高情報責任者)を担う三井住友銀行出身の和田光正常務執行役(56)が12月31日付で退任する人事を発表した。理由は「一身上の都合」(広報)。後任には、ゆうちょ銀行のCIOを務める間瀬朝久専務執行役(61)が2008年1月1日付で就任する。間瀬氏は、ゆうちょ銀行のCIOと持株会社のCIOを兼務する。

 和田氏は、日本郵政の西川善文社長が三井住友銀行の頭取だった時期にシステム担当執行役員を務めていた経験を買われ、2006年4月に郵政民営化の準備会社である日本郵政の顧問に就任。2007年10月の民営・分社化に伴い、持株会社のCIOとなった。ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険、日本郵便、郵便局会社のCIOの取りまとめ役と、西川社長をはじめとする経営層とのつなぎ役としての活躍を期待されていたが、就任後3カ月で退くことになった。今後はこの役割を間瀬氏が引き継ぐことになる。

 間瀬氏は1965年に郵政省に入省。木曽福島郵便局長を経てシステム部門に配属され、40年にわたって郵便貯金を中心とするシステム関連業務に従事してきた。2004年7月に、高卒の職員としては異例の抜擢人事で、日本郵政公社の執行役員金融総本部情報システム本部長に就任。2005年4月からは、理事常務執行役員として、郵政公社のCIOを務めてきた。10月の民営・分社化に伴い、ゆうちょ銀行のCIOに就いていた。