京都大学、筑波大学、東京大学の3国立大学法人が同仕様での導入を予定している、スーパーコンピュータの採用ベンダーが決まった。12月25日、各社からの入札の検討結果を一斉に発表した。いずれも08年度の早い段階に稼働を始める計画。

 理論性能が約140テラFLOPSと最大のシステムを導入する東大は、日立製作所のスパコンを採用することとなった。同約95テラFLOPSの筑波大はクレイ・ジャパン・インク/米Appro、同約61テラFLOPSの京大は富士通それぞれのスパコンを導入する。筑波のシステムは、Approのハードウエアをクレイが構築して運用することになるという。

 3大学は市販サーバー向けのプロセサや、一般的な通信モジュールなど汎用部品の利用を前提とした「PCクラスタ型」を採用し、コスト当たりの処理性能の向上を図った。科学技術計算だけでなく、データ・マイニングなど広い用途での利用を想定している。また、仕様を共通化することで、各大学のスパコンを連携させることを可能とした。

 3大学はこうした特徴からシステムを「オープンスパコン」と名付けており、各大学の名称から「T2K」とも呼ばれることもある。