北海道岩見沢市、NTT東日本、NTT持ち株会社は12月19日、市民に防災情報を確実に伝えるシステムを試験運用すると発表した。「防災情報伝達の強化に向けた共同トライアル」として、12月20日から08年3月31日まで実施する。

 同トライアルの特徴は、防災情報を複数手段で伝えること。具体的には、市が整備した光ファイバ網、インターネット、携帯電話、MCA無線、などで同報する。回線の混雑状況を考慮し、重要な情報に絞って送信する機能を備えている。

 防災情報は屋外のスピーカー、携帯電話端末、パソコン、FMラジオ、などを通して市民に伝えられる。パソコンへの配信では、各家庭から安否の情報をセンター側のシステムに登録できる。市役所など行政側では、拠点間を複数の回線で接続。混雑や切断している回線を回避する実験に取り組む。

 今回のトライアルは、NTTの環境エネルギー研究所が開発した技術を利用している。NTTやNTT東日本は、結果をふまえてシステムの製品化を検討していくという。