写真●指紋認証機能を搭載した、ターボリナックスのUSB型シンクライアント製品「wizpy Style FP801」
写真●指紋認証機能を搭載した、ターボリナックスのUSB型シンクライアント製品「wizpy Style FP801」
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 ターボリナックスは2008年1月下旬に、USB型シンクライアント製品の新版「wizpy Style FP801」を発売する(写真)。ユーザー認証に、USB本体に搭載した指紋認証機能を採用したのが特長だ。

 FP801は、USB本体のROM領域にクライアント用のLinux OSをインストール。クライアント用のIDやパスワード、サーバーへの接続設定といったデータは、指紋認証機能で暗号化したRAM領域に記録した。暗号化したRAM領域はWindowsパソコンに接続しても、データを見ることができない。またクライアント用OSを起動する前に指紋認証機能を実行するため、OSを起動させてから機能を改ざんし、指紋認証を解除するといった不正使用も不可能だという。指紋認証機能は、スクリーン・セーバーの解除用パスワードや、WebページのID、パスワードの入力にも使用できるため、複数のIDやパスワードを覚えなくてはいけないといったわずらわしさを解消できる利点もある。

 指紋認証を搭載していない従来のUSB型製品は、Windows OSを搭載したパソコンにUSB本体を接続すると、USB本体のRAM領域内に保存したデータを読み取ることができるという問題があった。USB本体を落としたり盗まれたりした場合、接続設定やIDを利用した不正アクセスの危険性があったことから、指紋認証を利用してセキュリティを高めた。

 価格は、10クライアントで28万3500円。USB本体にはクライアント用のLinux OSのほかにWebブラウザーと、サーバーに接続するためのクライアント・ソフトを搭載した。文書作成などのアプリケーション・ソフトは搭載していないので、アプリケーションを使用するには、別途サーバーを用意する必要がある。Windows ServerのTerminal ServicesやCitrix Presentation Server、2Xソフトウエア、GO-Globalに対応している。