米AMDは第3週にウォールストリートの証券アナリスト向け説明会で,クアッドコア・プロセサ「Barcelona」(開発コード名)のリリースに向けた作業でミスを犯したと珍しく謝罪した。Barcelonaはリリースが遅れ,バグが多く,当初の想定より速度が遅かったのだ。

 現在のところ,Barcelonaには設計上の問題があり,まだ量産出荷が始まっていない。AMDの株価は10月以降に40%も下落し,何らかの計画変更を迫られている。AMDは「失敗から学んだことで,2008年は状況が改善する」としているが,IT業界がそのまま見逃してくれるなどととても思えない。

 x86系64ビット・プロセサ(現在x64系プロセサと呼ばれている)を初めてリリースしたときと同じように,AMDはデュアルコアおよびクアッドコアの市場を混乱させてしまったようだ。回復させるのは難しいだろう。