F5 Acopia ARXシリーズ
F5 Acopia ARXシリーズ
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 負荷分散/アプリケーション高速化装置「BIG-IP」を手がけるF5ネットワークスは,ファイル・アクセスのプロキシとして動作するNAS仮想化アプライアンス「F5 Acopia ARX」を,12月17日に販売開始した。価格は660万円(税別)から。米F5 Networksが2007年9月に買収した米Acopia Networksの製品である。

 F5 Acopia ARXは,複数のNAS(ファイル・サーバー)を束ねて単一のNASとして運用するためのNAS仮想化アプライアンスである。グローバル名前空間(Global Name Space)による単一NASイメージでのアクセスに加え,配下のNAS間で,古いNASから新しいNASへとデータを自動的に移動させるマイグレーション機能を備える。

 最大の特徴は,ファイル・アクセス用プロトコルであるCIFSやNFSのプロキシ・サーバーとして動作することである。ファイル・アクセスのトラフィックをプロキシがリアルタイムに処理してバックエンドのNASストレージに中継アクセスする。他のストレージ仮想化製品に比べ,どのファイルが今どのNASストレージにあるのかを追跡することが容易になるほか,マイグレーションにかかる期間が短く済むという。

 製品は,扱えるファイルの数などの性能に応じて3種類を用意している。扱えるファイル数は,高さ1U大の「ARX 500」が1億2000万個,高さ2U大の「ARX 1000」が3億8000万個,高さ13U大の「ARX 6000」が20億個である。