イー・モバイルは12月17日,NTTドコモと第3世代携帯電話サービスのローミングについて協定を締結したと発表した。両社は2006年9月に,イー・モバイルがNTTドコモのネットワークを借り受ける形のローミングで基本合意していた(関連記事)。今回,イー・モバイルとNTTドコモの間で金銭などの条件面で最終合意が取れ,契約が固まった格好だ。

 ローミングの対象となるのは,NTTドコモの音声網とデータ通信網。このため,2008年春に開始予定のイー・モバイルの音声サービスでは,当初から全国でサービスを提供できることになる。もちろん,HSDPA(high speed downlink packet access)による高速データ通信サービスもドコモ網を借りてエリアを広げられる。

 具体的なローミング予定地域や料金,サービス条件については「個別のサービスは今後発表する」(イー・モバイル)とした。また,データ通信のローミングにパソコン向けサービスを含むかどうかについても,現時点では明らかにしなかった。

 ローミング協定の期限は2010年10月。期限までに,イー・モバイルは順次自社網へと切り替えていく。ローミング協定は都道府県単位であるため,イー・モバイル自社網への切り替えも都道府県単位で行うことになる。なお,イー・モバイル自社網の人口カバー率は,2008年春のローミング開始時で約65%となる予定である。