統合の発表後に握手するインテックホールディングスの中尾哲雄会長兼社長(左)とTISの岡本晋社長
統合の発表後に握手するインテックホールディングスの中尾哲雄会長兼社長(左)とTISの岡本晋社長
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 TISとインテックホールディングスは13日、2008年4月1日に共同持ち株会社を設立し、経営統合すると発表した。新社名は「ITホールディングス」。今年度の業績予想をベースに売上高を単純合算すると3250億円になり、日本ユニシスや伊藤忠テクノソリューションズに次ぐ規模のソリューションプロバイダが誕生する。

 新会社の会長にはインテックホールディングスの中尾哲雄会長兼社長が、社長にはTISの岡本晋社長が就任する。TISとインテックホールディングスは、ともに独立系の大手ソリューションプロバイダ。TISはクレジットカードや製造などの業界に強みを持ち、インテックホールディングスは主に銀行・保険を主力分野とする。このため「ほとんど事業分野が競合せず、規模を拡大しながら顧客や技術の共有といった相乗効果を生んでいける」(TISの岡本社長)と判断した。

 統合後の新会社であるITホールディングスの業績目標は、2010年の連結売上高が4000億円、営業利益は400億円を掲げた。2007年度に5.5%を見込む売上高営業利益率は、統合による相乗効果によって2010年度に10%に引き上げる。TISの岡本社長は「早期に売上高5000億円、営業利益500億円を実現したい」と意気込みを述べた。

 インテックホールディングスの中尾会長兼社長は、「他社に先んじた統合が、構造改革につながると考えている。業界を導く先導役になっていきたい」と述べた。今後は「我々の陣営への“合流”も考えられる」(TISの岡本社長)と見ており、今回の統合が業界再編につながっていく可能性が高い。