米Intelとロシアの通信大手Comstar-United Telesystemsは,ロシアにおけるモバイルWiMAXの提供に関して提携したと,ロシアで現地時間12月11日に発表した。モスクワ市全域をカバーするWiMAXネットワークを構築し,2008年中の商用サービス開始を目指す。

 同ネットワークではComstar-Uniteの2.5~2.7GHz帯と,WiMAXソリューションを組み込んだIntelのクライアント機器を使用する。なお,ネットワークで用いる規格は最長3k~5kmの伝送距離を持つIEEE802.16eとなる(関連記事:モバイルWiMAXとは)。

 Intelは現在,モバイルWiMAX対応ソリューションを,ノート・パソコンや小型モバイルPC向けに開発している。WiMAXとWi-Fi機能を併せ持つコンボ・モジュール「Echo Peak」(開発コード名)を2008年半ばより,モバイル・インターネット向けWiMAXチップ「Baxter Peak」(開発コード名)を2008年中に出荷する見通しである。

 Intel,Russia/CIS地域担当マネージャのDmitry Konash氏は,「将来的には,モスクワ以外の都市でもモバイルWiMAXを提供し,ゆくゆくはロシア全土をカバーするネットワークを構築したい」と述べている。

 また,同社WiMAX Program Office担当ジェネラル・マネージャのSriram Viswanathan氏は,「モバイルWiMAXに関する関心が高まっている。2008年より徐々にネットワーク構築が始まり,2009年以降は世界各地で急速に広まる」と予測する。

[発表資料(1)へ]
[発表資料(2)へ]