ビットワレットの眞鍋マリオ社長(左)と楽天の三木谷浩史社長
ビットワレットの眞鍋マリオ社長(左)と楽天の三木谷浩史社長
[画像のクリックで拡大表示]

 楽天と電子マネーのEdyを運営するビットワレットは2007年12月10日、業務提携を発表。両社でネット販売とリアル店舗での消費を結びつけるための事業を推進することを明らかにした。第1弾として、Edyを使ったときに楽天のポイントを付与するサービスを2008年夏に開始する。新サービスで楽天とEdyの同時利用によるメリットを訴求し、新たな顧客層の獲得を目指す。

 新サービスでは楽天が携帯電話向けアプリケーション「楽天アプリ(仮称)」を開発する。ユーザーがアプリをダウンロードしたうえで、その携帯電話のEdy機能で買い物をすると、楽天スーパーポイントを付与する。ポイント付与の料率は未定。当面はNTTドコモの端末のみを利用可能とするが、KDDI(au)やソフトバンクの端末での対応も進める。

 楽天とビットワレットは、互いに業務提携を新たな顧客を取り込む好機と見る。楽天は新サービスを開始することで、従来のネット利用者のみならず、スーパーやコンビニエンスストアなどを中心とした小額決済市場からの顧客流入が期待できる。ビットワレットも楽天ユーザーを取り込むことで、利用者拡大につながる。

 楽天の店舗数は約6万で会員は約3300万。Edyの対応店舗は約7万、ID発行数は約3500万。「ネット上でのポイントのリーダーと仮想通貨のリーダーが提携して、ユーザーのネットワークを広げる」と楽天の三木谷浩史社長は自信を見せる。ユーザーの利用状況によって異なる情報やサービスを配信する機能など、次の展開も模索していく。