写真●パソコンの使用状況を時間帯別に表示した画面。赤い部分が「使用していないのに電源オンになっている状態」を示している
写真●パソコンの使用状況を時間帯別に表示した画面。赤い部分が「使用していないのに電源オンになっている状態」を示している
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 NECはクライアント・パソコンの消費電力を削減するために、使用状況をモニタリングして、使われていない時に自動で休止状態にするシステムを開発した。「パソコン見張り隊/省電力(仮称)」という名称で、東京ビッグサイトで開催した「iEXPO2007」に参考出展した。

 同システムはIT資産管理の機能の1つである。クライアント・パソコンに常駐ソフトをインストールし、パソコンの稼働状況を監視する。キーボードやマウスの入力、稼働しているアプリケーションの種類などを検出することで、パソコンが使用中かどうかを監視する。パソコンに何も入力されない状態がある程度続くと、モニターの電源を切ったり、パソコンを休止状態にするなどを制御する。

 そうしたパソコンの消費電力の状況を集約し、クライアント・パソコン全体でどのくらいの電力を消費しているのかを把握できるようになる。「各パソコンの消費電力をこまめにカットすることで、二酸化炭素の排出(消費電力)を20~40%程度削減できる効果がある」(NEC)としている。

 同システムは環境省の委託業務「平成19年度地球温暖化対策技術開発事業」の1つで、08年度には同システムをユーザー企業に当てはめ、共同実証実験を実施する計画。実験結果を受けて、IT資産管理システムなどに組み込み、販売すると見られる。NECはグリーンITをキーワードにした取り組みを強めており、同システムもその一翼を担うことになりそうだ。