2007年12月7日、日本国内のIPアドレスの管理を行っている日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)は、「IPv4アドレス在庫枯渇問題に関する検討報告書(第一次)」を公開した。現在インターネットで使用しているIPv4アドレスが、早ければ2010年にも枯渇するといわれる問題についてまとめた最新の報告書だ。JPNICのWebサイトで閲覧できる。

 JPNICは、IPv4アドレスは遅くとも2011年には枯渇する可能性があり、IPv6への移行を検討する必要があると、かねてから指摘してきた。今回の報告書も内容は同じだが、IPv4アドレスの枯渇時期について経済指標などを用いながら新たに算出し、その精度を高めている。その結果、やはり2010年から2011年にかけて枯渇する可能性が高いという。

 また、使われなくなったIPv4アドレスを回収し再利用してはどうか、という指摘についても技術的側面、法的側面から検討している。結論としては、回収できる数は限定的で需要の数カ月分を満たすに過ぎず、短期的には効果はあるが、長期的に見た場合は有効な対策ではない、と指摘している。